【まちのお宝】キハ28形気動車(急行わかさ)

キハ28 3019


 

 この気動車は、1968年12月21日に富士重工が製造した日本国有鉄道の急行形気動車です。

 かつて、急行わかさとして小浜線で活躍したこともある本市ゆかりの同形車両となっています。

 

 キハ28形は全国的に有名ながら、保存されている数は多くありません。
 その中でも、この車両は、前面窓が側面まで回り込んでいる「パノラミックウインドウ」、運転台下部に「排障器(スカート)」という特徴を持っており、この2つの特徴を持つ車両は、1968から1969年度の2年間で製造された111両のうち、国内で完全な形で現存しているのは同車のみという大変希少な車両と言われています。

 

 同車両は、2000年3月6日に廃車となり、和歌山県白浜町にて屋内保存が続けられていましたが、その後解体が決定され、それを惜しんだアチハ株式会社(大阪市)が保管を続けていました。
 
 そして、2017年12月に本市で開催された「敦賀・鉄道と港」まちづくり実行委員会主催の「つるが鉄道フェスティバル」で同社協賛により展示され、このとき昔の小浜線を懐かしむ市民の声を受け、本車両の価値を認識し、「鉄道と港のまち敦賀」を発信する、後世に伝えるべき「鉄道遺産」として保存するため敦賀市が取得し、2018年5月に設置しました。

 

 現在は、敦賀赤レンガ倉庫横(敦賀市金ケ崎町)に設置されていますので、ご興味のある方はぜひ一度足を運んでみてください。